DEAR 2nd 〜Life〜
「……そういやあんたの名前───…」
「───“彩”!!
“彩り”って書いて“あや”!」
ワタワタと説明するあたしに、マリアは一瞬キョトンとしながらフッと笑みを浮かべ、
「───…そう……。
いい名前ね。」
─────サァッ……
ゆるやかな風が流れ、二人は初めて笑い合った。
マリアは初めて会った時から、澄んだ色を持つ人だと思った。
ただ単に、無口じゃないってことも……
───…分かったよ。
マリアは自分の仲間をすごく大事にしてるってこと。
中でも、朝岡さんをすごく大事にしてるんだね──……。
「───…マリア……
あたし達……
友達になれるかな……?」
こんなに違う正反対な二人だけど。
マリアには、すごく引き付けられる何かを感じたの。
もっと近付きたいな。
もっと仲良くなりたい……。
「…………」
マリアはあたしをジッと見つめ、
「────友達じゃない。」
─────ズキッ……!
「………そ……っか…」
やっぱり────……
「────“仲間”よ。」
「………え………」
仲……間………
「友達って言葉、悪いけどあたし好きじゃない。
嫌な思い出があるから……。
だからあたしは、“仲間”って方が好き。」
「………マリア……」
─────…プシュッ!
マリアは照れ隠しなのか、さっき渡したジュースを開けた。
───そして…………
「────乾杯する?
“出逢い”に、ね。」
ジュースをこちらへ差し出し、同意を求めて来た。
「……うっ、うん…!」
あたしも急いでジュースの栓を開け、
「───じゃあ~…
出逢いに乾杯っっ♪★」
─────カチン★
ジュースを重ね合わせ、お互いニッコリと微笑んだ。