その手で触れて、そして覚えて。
「え、、、どう思ってるって、、、」
いつもの冬司とは違う表情にわたしが戸惑っていると、冬司はわたしの腕を掴んだままわたしの首の後に手を回し、そして一瞬のことで頭がついていかなかったが、気付けばわたしは冬司に唇を重ねられていた。
わたしは驚き、冬司を跳ね返す。
そして両手で口を覆い、わたしは赤面した。
「冬司、な、何してんの、、、もう酔っちゃった、、、?」
冬司はわたしの反応に少し寂しそうな瞳で見つめると、すぐにハハッと笑い「さぁ、飲むかぁ〜!」と次の缶ビールを開けた。
冬司、何考えてるの?
あんな表情の冬司、見たことない。
いつもふざけて、からかってきたり、茶化してくるような言葉ばっかりで、、、
あのキスの意味は、、、何なの?
わたしたちは、そのまま晩酌を続けた。
冬司は何もなかったかのように仕事の愚痴を吐きながらビールを飲み続け、わたしはその聞き役に徹した。
しかし、さっきのことがあって、なかなか耳に入ってこなかった。
「じゃあな、おやすみ」
「おやすみ。」
そう言って、冬司が帰宅して行ったのは22時頃。
わたしはその後お風呂に入り、湯船に浸かりながら、冬司のあの表情とキスを思い出し、混乱していた。