その手で触れて、そして覚えて。

わたしたちは手を繋いだまま水族館内を見て歩いた。

熱帯魚や小さなエビなどがいて、一つ一つの水槽を゙見て回る。

「あ、見て!街風くん、ペンギンがいるよ!」
「あ、本当だ!」
「可愛い〜!」

久しぶりにはしゃいでしまっている自分に気付き、少し照れてしまったが、今日くらいは良いよね、と自分に言い聞かせた。

一通り水族館を見て回り外へ出ると、街風くんが「そろそろお昼の時間ですね。何か食べたいものありますか?」と訊き、わたしは水族館のすぐそばにあったステーキ&ハンバーグ店を゙指差し、「あそこでいいんじゃない?」と言った。

そして、そのお店に入ると、お昼時の少し早めの時間帯だった為、すぐに席に案内してもらえた。

わたしはハンバーグ、街風くんはステーキを注文し、デートらしいデートになんかソワソワしてしまう自分が居たが、街風くんと一緒に居る時間は楽しかった。

ランチのあとは少しドライブをした。

目的地もないドライブが何だか楽しくて、仕事のことを忘れられて、わたしは街風くんに癒されていった。

少し日が落ちてくると、街風くんが「A山公園行きません?」と言うので、行ってみることにした。

A山公園は山の中間地点にあり、札幌の街を見渡せる絶景スポットとして有名な場所なのだ。

「そういえば、わたしA山公園行くの初めてかも。」
「あ、本当ですか?今日は晴れてるし、街が綺麗に見えると思いますよ。」

そう話しているうちにA山公園の駐車場に着いた。

わたしたちは車から降りると、夜景が見える場所へと移動した。

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