その手で触れて、そして覚えて。

そして、その日は一日中、颯生くんの家でまったりと過ごした。

颯生くんの寝顔を眺めたり、目が覚めてから布団の中で二人くっつき合いながら他愛も無い話をしたり、キスをしたり、またお互いを求め合ったり。

それから夕方になると、颯生くんが夕飯を作ってくれた。

チキンソテーにコンソメスープで盛り付けも完璧で何ともお洒落なメニュー。

「「いただきまーす!」」

二人での食事も馴染んできて、颯生くんとの時間は何をしていても心地良い。

明日からまた仕事が始まる。
もうすぐ帰らなくちゃいけない。

何だか、幸せな夢から覚めてしまうような寂しい気持ちになっていった。

そんなわたしの気持ちを察したのか、颯生くんは「七花さん?どうしたんですか?」と心配そうな表情で訊いてきた。

「あ、ううん。何か、これから帰るのかぁ〜って思ったら、ちょっと寂しくなっちゃって。」
「それ、、、同じこと思ってました。この土日が幸せ過ぎて、、、」

颯生くんもわたしと同じ気持ちで居てくれてたんだ。

わたしは颯生くんの手に手を重ねると、「また来てもいい?」と訊いた。

「もちろんです!俺もまた七花さんの家に行きたいです。」
「うん、もちろん。じゃあ、次の休みはうちに泊まりに来る?」
「行きます!」

即答する颯生くんの言葉に笑うわたし。

その後、夕飯が終わったわたしたちは、わたしが食器洗いをして、それからわたしは颯生くんの車で家まで送ってもらった。

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