契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
「どうかしましたか?」
「え? いえ、颯馬さんはちゃんとしてるなって。こんなキチンと朝食を用意して……」
「ははは、今日は茉莉花さんがいるからですよ。僕はいつも適当ですから」

 そんなはずないと茉莉花は分かっていた。
 キッチンに並ぶ調味料、調理器具の使い込み具合、食器棚を見れば誰でも分かる。

 それでも颯馬が優しい嘘をついてくれるのは嬉しかった。



 颯馬の作った朝食は、スフレオムレツとアボカドサラダ、そしてバゲットだった。
 ロイヤルミルクティーとともに食べていると、レストランにいるかのような気分になる。

 こんなにしっかりとした朝食は久しぶりだった。

「ごちそうさまでした。本当に美味しかったです」
「良かった。人と食べると美味しいですよね。片付けてしまいますから、お茶をもう一杯飲んでいてください」

 颯馬が立ち上がり皿を重ね始める。
 慌てて茉莉花も立ち上がった。

「こんなに美味しい朝食をいただいたのですから、片付けの手伝いくらいさせてください!」
「そうですか? では一緒にやりましょうか」
「はい! 私、洗いますよ」

 茉莉花は皿洗いを買って出ると、食べ終えた食器をキッチンへと運んだ。






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