契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
 それから茉莉花と颯馬が家に戻ってきたのは、15時を過ぎていた。


 警察から帰宅した二人は、大量の荷物を抱えている。

「被害届、受理してもらえましたね」
「颯馬さんのおかげです。まさか……弁護士さんまで同行していただけるとは」

 テーブルに荷物を置くと、茉莉花は朝からの出来事を思い返してため息をついた。


 ◇◇◇

 結局、颯馬に連れられて警察署に行ったのだが、警察署に着くと、何故か颯馬の知り合いだという女性弁護士がいたのだ。

(さっきの電話の人かしら……?)

 母親世代であろうその弁護士は、ストーカーや付き纏い被害を得意とする人らしい。

 ふんわりとした優しそうな人だったが、聴取が始まると雰囲気が一転、毅然とした態度で茉莉花をサポートしてくれた。

「西原さん、困った時はいつでも連絡してくださいね。動きがあればこちらからもお知らせしますからね」

 聴取が終わり被害届を出すと、彼女は颯爽と帰っていった。

(すごい人だった……)

 茉莉花は警察で嫌な思いをするのだろうと思っていたのだ。
 一連の出来事を思い出すのも憂鬱だったし、見知らぬ人に話すのも嫌だった。

 けれど弁護士や警察官は皆、親身かつ程よい距離感で対応してくれた。

(たぶん私一人だったらこんなにスムーズじゃなかったよね)

 茉莉花は颯馬の気遣いと女性弁護士のサポートに、心から感謝をした。



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