俺様同期の執着愛
武本さんはすごく紳士的だった。
食事に誘われてもすぐにOKしなかった私に何度も声をかけてくれた。
ある日、会社のエントランス前で彼が私を待っていて、本気だからと言って一輪の薔薇の花をくれたのだ。
「は? 薔薇渡してきたのかよ」
柚葵が顔を引きつらせた。
「そうだよ。この人はちょっと違うなって思って、本気で付き合うことを考えてみようと思えたの」
「ふーん、薔薇ね……まだ付き合ってもないのに、薔薇……」
「何よ?」
「いや重いだろ」
私は眉をひそめて柚葵の顔を半眼で見つめる。
「柚葵はそういうのやらないんだ?」
「いやー、誕生日とか記念日ならわかるけど、付き合う前だろ?」
「だから、それで彼の本気が伝わって、私は付き合うことにしたの」
「騙してるのにな」
「い、言わないでよぉ」
泣きたくなってきた。
あのあとも武本さんは元奥さんのいる家に帰って子どもと一緒に過ごしていたのだと思うと、浮かれていた私は思い出すだけで情けなくなってくる。
食事に誘われてもすぐにOKしなかった私に何度も声をかけてくれた。
ある日、会社のエントランス前で彼が私を待っていて、本気だからと言って一輪の薔薇の花をくれたのだ。
「は? 薔薇渡してきたのかよ」
柚葵が顔を引きつらせた。
「そうだよ。この人はちょっと違うなって思って、本気で付き合うことを考えてみようと思えたの」
「ふーん、薔薇ね……まだ付き合ってもないのに、薔薇……」
「何よ?」
「いや重いだろ」
私は眉をひそめて柚葵の顔を半眼で見つめる。
「柚葵はそういうのやらないんだ?」
「いやー、誕生日とか記念日ならわかるけど、付き合う前だろ?」
「だから、それで彼の本気が伝わって、私は付き合うことにしたの」
「騙してるのにな」
「い、言わないでよぉ」
泣きたくなってきた。
あのあとも武本さんは元奥さんのいる家に帰って子どもと一緒に過ごしていたのだと思うと、浮かれていた私は思い出すだけで情けなくなってくる。