俺様同期の執着愛
「え? 未空、加賀美くんと別れたんじゃなかったの?」
「うーん。でも、あっちが未練あると思うんだよね」
「えー、そうかな?」

 どうやら同僚の人も懐疑的なようだ。
 だけど、元カノさんは酔っているせいか、かなりハイテンションに声を上げる。

「ねえ、同期ちゃん。柚くんに訊いてみてくれない?」
「……何をですか?」
「あたしにまだ未練あるのー? ってさ」

 どうしよう。私は今、猛烈にイライラしている。
 言い返したい。
 柚葵はきっと、あなたに未練の欠片もないですよって。

「あの、柚葵は……」
「何してんの? 綾」
「えっ……」

 肩をぽんっと叩かれて、となりに顔を上げると柚葵がすぐそばに立っていた。
 いつの間に真横にいたの?
 まあ、かなり人が多いから気配を感じ取れないのも無理ないけど。

 元カノさんは少し驚いた顔をしたあと、酔っているせいかすぐにヘラっと笑って、自分から柚葵に訊ねた。

「柚くーん、まだあたしに未練ある?」
「いや、ないっすね。まったく。ゼロです」

 すがすがしいほどの否定……!

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