俺様同期の執着愛
【柚葵のターン】

 綾芽、お前が庭で俺と雪遊びしたいっていうなら、俺はお前のために家を建てるよ。
 て言うと重いだろ!
 なんで言った?
 気持ちが抑えられずについ口に出してしまった。
 綾芽がびっくりしている。当たり前だ。

 どうにか話題がないか周囲を見渡していると、目に入ったのは黄金の光の世界。これだ。

「おい、見ろよ。あっちの通り」
「わあ、イルミネーションだ。綺麗」
「行く?」
「うん、行く」

 綾芽が無邪気な顔でそっちへ目をやった。

 ありがとうイルミネーション。
 でもお前は罪だよ。
 なぜならイルミネーションの中を歩く綾芽がめちゃくちゃ綺麗に見えるんだよ。
 これで綾芽が純白のドレスを着ている姿を想像してみ?
 最高だろ!!!

 綾芽が笑顔で俺に手を差し伸べる。
 俺はその手を握って抱き寄せたい衝動にかられる。
 
 綾芽、やっとお前を独占できる――

「……柚葵、柚葵!」
「えっ?」

 目の前に寒そうに震える綾芽の姿があった。
 どうやら雪がひどくなってきたようだ。
 風も強い。

「そろそろ戻ろっか。体が冷えてきたからお風呂に入りたい」
「ああ、俺も」

 お前とお風呂に入りたい。

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