俺様同期の執着愛
 驚いて返す言葉に詰まっていると、柚葵はまっすぐ私に目を向けて、強い口調で言った。

「本気だよ、綾芽」
「何、言ってるの……?」
「お前が、他の男に言い寄られるとイライラするんだよ」
「それ……独占欲丸出しだよ」
「ああ、そうだよ。俺はお前を独占したい。俺のものにしたい」

 柚葵が、壊れてしまったのかと思った。今日はどうしてこんなに感情的なんだろう。
 だけど、そんなに真剣な顔で言われたら勘違いしてしまう。

「わ、私は……便利だからだよね。柚葵にとって、欲求を満たすための都合のいい存在」
「違う」
「じゃあ、何? 私たち、そういう関係だよね? 柚葵が望んだんだよね?」
「そうだ。そうしないと、お前を俺のそばに置いておけないと思ったから」

 驚いて思わず目を見開く。
 鼓動が早くなる。寒いのに、体は熱を帯びてざわめく。

「どういうことなの? 何が言いたいの?」

 おずおずと訊ねると、柚葵は私をまっすぐ見つめて言った。

「好きだ」

 その短い言葉は、私にとってあまりに大きなものだった。

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