俺様同期の執着愛
【綾芽のターン】

 それからひと月ほどかけて、引っ越し準備と退去の申し出をこなして、慌ただしい日々を過ごした。
 大凶効果はそれほど気にならなくなり、いつの間にかそんなことも忘れていた。
 だって、柚葵と一緒に暮らせることが嬉しくて、些細なことなんて気にならなくなったから。

 そして、柚葵のマンションに荷物を運び入れる日。
 業者さんが最後の段ボールを運び出し、私は鍵を不動産屋に返して、車で彼のマンションへ向かっていた。

 ふと赤信号で停止しているとき、突然、真横からものすごい衝撃が走った。
 視界が揺れ、頭と体が殴られたように痛んだ。

 車にぶつけられたんだ。
 そう思った瞬間、視界が暗転し、目の前が真っ黒になった。

 やばい……意識が飛びそう。
 寒い、体が冷えていく……。

 そうだ、連絡しなきゃ。
 誰に?
 警察? 保険屋?
 スマホはどこだろう?
 頭がすごく痛いし、呼吸も苦しい。

 柚葵に、連絡しなきゃ……引っ越し屋さんが来ちゃう……でも、私は行けないから、ごめんって……言わなきゃ……。

 ごめん、柚葵。
 ごめんね――

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