俺様同期の執着愛
【柚葵のターン】

 まじかよ。綾芽のスーツ姿が最高なんだが。
 普段見慣れないせいか、俺の脳内が余計な妄想をしてしまう。
 綾芽がその格好でベッドに仰向けに転がって困惑の表情でこっちを見上げてきたら……。

 襲わずにはいられない!!!

「ねえ、柚葵」
「はあ!?」

 どきりとしてうっかり声を荒らげてしまった。慌てて続ける。

「どうした? 緊張するなら話しててもいいぞ」
「えっと、運転上手だね」
「は……?」
「いや、別にバカにしてるわけじゃないの。柚葵は車持ってないでしょ。なのにすごく慣れてて上手だなって。私だったらしばらく運転しないとたぶん忘れてしまうと思うから」
「そうか? すげー上手いわけでもないけど」
「ううん、柚葵は上手だよ。ほら、自分で運転してると他人の運転する車に乗ったときに違和感があるでしょ。自分の走る感覚と違ったりしたら無意識にブレーキ踏みそうになったりとか」
「それ、運転手を信用してないだけじゃん」
「そうなんだよね。だから柚葵の運転する車は安心して乗っていられるなあって」

 まじか。そっか。
 そんなにいいなら俺、車買っちゃおっかなー……。

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