俺様同期の執着愛
 ベッドに腰を下ろす柚葵を、私は立ったまま見つめる。
 すると彼は自分のとなりを手でぽんぽん叩いて言った。

「何突っ立ってんだよ。寝るぞ」
「狭くない? 私は床に布団敷いて寝てもいいんだけど」
「客用の布団ねぇし」
「じゃあソファでも」
「一緒に寝ればいいじゃん。今さら遠慮しなくていいよ」
「柚葵の睡眠の邪魔になるかなって」
「気にしすぎ」
「思いやりと言って」

 柚葵に促される形で私は彼のとなりにもぐり込む。
 やっぱり狭くてお互いがぴったりくっついている状態になった。

「ごめん、なんか」
「いいって。むしろ俺のほうが悪かったな。無理やり一緒に寝させて」
「そんなことないよ。それに、柚葵の足あったかいし」
「お前、足冷えてるもんな」

 柚葵が自分の足で私の足をつんっと軽く蹴った。
 蹴り返してやろうかと思ったけど、代わりに足をぴったりくっつけてやった。

「柚葵を足湯代わりにしちゃお」

 冗談ぽくそんなことを言ったら、彼はなぜか腕をまわして私をぎゅうっと抱きしめた。

「いくらでも温めててやるよ。ほら、こうすると全身あったかいだろ」

 不意打ち……。
 不覚にもドキドキしてしまった。

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