俺様同期の執着愛
 柚葵が寝入ってしまったあと、私はとなりでずっと彼の熱すぎる体温を感じながらまったく眠れなかった。
 時折、汗だくになる彼の額や首筋をタオルで拭いたりして様子を見た。
 うとうとしてからいくらか時間が経った頃、さらりと髪を撫でられる感触がして、私は目が覚めた。

「ん? 柚葵……」

 私は背中を丸めて彼にくっついて寝ていた。
 彼はまるで私を包み込むように抱きしめていた。

「大丈夫? 熱は?」
「ずいぶんいい」
「下がったの? よかった」
「悪かったな。お前、今日仕事だろ」
「午前休取るよ」
「もう休めば?」
「柚葵と一緒に休んだら変な疑いを持たれそうでしょ」
「疑われてもいいじゃん」
「何言ってんの」

 実は3時くらいまで起きていたから、まだいまいち頭が働かないし、目を開けるのも億劫だ。

「俺の熱がうつって明日はお前が熱出してるかもな」
「不吉なこと言わないで」
「そうしたら今度は俺が世話してやるから」
「それはどうも」

 柚葵が世話をしてくれるんだ。
 それも悪くないなあって、私はまどろみながらそんなことを思い、二度寝した。

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