シンママ派遣社員とITコンサルの美味しい関係
第一話「3度目の電話」
美咲は、3歳になる息子の大翔を寝かしつけると、ダイニングキッチンに戻り、時計を見た。もうすぐ9時になるところだ。
湯を沸かし、カモミールティーを入れる。リビングに行き、少し硬めのソファーに腰をおろすと、いつもどおり動画配信サービスで中国の歴史ドラマを再生した。
今日も、夫の浩介はまだ帰ってこない。
11時になろうかというとき、スマホが振動した。
嫌な予感が走る。
おそるおそる画面を見ると、見覚えのある番号。胸の奥がざわつくのを感じながら通話ボタンを押した。
「桐生浩介さんの奥様でしょうか」
「はい」
「署でご主人をお預かりしています。泥酔状態で、一人で帰宅できそうにないので、引き取りに来ていただけませんか。こちらは台東警察署です。場所、わかりますよね」
「はい。伺います」
通話を切り、ふうっと長いため息をつく。
5か月前にも、2か月前にも、同じように泥酔した浩介を引き取りに行った。
1回目は「ちょっと飲みすぎただけ」と笑いながら言った。
2回目は「もうしない」と謝った。
でも、3回目ともなると、それがただの口先だけのものだったことは明らかだった。
美咲はタクシーアプリを開き、台東警察署を目的地に設定する。
その夜、美咲は決めた。
もう、終わりにしよう。
◇◇
1か月の話し合いの末、離婚届けを出した。
浩介は最後まで「本当に離婚するのか?」と未練がましい言葉を繰り返したが、美咲の決意は揺らがなかった。
美咲は3歳の大翔を連れて、新しい人生を歩み始めた。
湯を沸かし、カモミールティーを入れる。リビングに行き、少し硬めのソファーに腰をおろすと、いつもどおり動画配信サービスで中国の歴史ドラマを再生した。
今日も、夫の浩介はまだ帰ってこない。
11時になろうかというとき、スマホが振動した。
嫌な予感が走る。
おそるおそる画面を見ると、見覚えのある番号。胸の奥がざわつくのを感じながら通話ボタンを押した。
「桐生浩介さんの奥様でしょうか」
「はい」
「署でご主人をお預かりしています。泥酔状態で、一人で帰宅できそうにないので、引き取りに来ていただけませんか。こちらは台東警察署です。場所、わかりますよね」
「はい。伺います」
通話を切り、ふうっと長いため息をつく。
5か月前にも、2か月前にも、同じように泥酔した浩介を引き取りに行った。
1回目は「ちょっと飲みすぎただけ」と笑いながら言った。
2回目は「もうしない」と謝った。
でも、3回目ともなると、それがただの口先だけのものだったことは明らかだった。
美咲はタクシーアプリを開き、台東警察署を目的地に設定する。
その夜、美咲は決めた。
もう、終わりにしよう。
◇◇
1か月の話し合いの末、離婚届けを出した。
浩介は最後まで「本当に離婚するのか?」と未練がましい言葉を繰り返したが、美咲の決意は揺らがなかった。
美咲は3歳の大翔を連れて、新しい人生を歩み始めた。
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