好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
あたしの彼氏だもん…。



先輩の背中を軽く押して教室をあとにした。



「どうしたの?」

「先輩を独り占めしたくなっただけです…」

「何それ~。超かわいいじゃん~…」



そう言ってあたしの手をぎゅっと握ってくれた。



あ~…好きが積もる~…。



それから二人で電車に乗ってショッピングモールへ。



「何ほしい?」

「うーん…先輩が良ければ、何かお揃いのものがほしいです!」

「いいね~。そうだな…アクセサリーだと学校でしていけないからスニーカーとか?」

「スニーカー! めっちゃ良いです!」

「じゃあ靴屋さん行こ~」



やったー!



先輩とお揃いってだけで嬉しいのに日常的に身に着けられるスニーカーでお揃い!?



出かけるのが楽しみになっちゃうよ。



「これ小糸ちゃん似合いそう」

「でもメンズサイズないですね…」

「ほんとだ…。あっ、こっちは?」



先輩と一緒に靴を選ぶのも楽しい。



色々と試し履きしてみて、一番気に入ったものを買ってもらった。



有名ブランドのベージュのおしゃれなスニーカー。



「早く履きたいです!」

「明日これで一緒に学校行こう」

「わー! 楽しみー!」



先輩は優しい顔であたしの顔を見る。



なんか本当に幸せな誕生日。



今までの誕生日で一番幸せかも。



夜ご飯を素敵なレストランで食べて。



それも全部先輩が奢ってくれた。



「じゃあ…帰ろっか」

「はい…」
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