好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
まあ1年生の夏には俺と付き合ってたから、彼氏いる小糸ちゃんに告白とかできないのかな?



小糸ちゃんと早いうちに出会ってて良かった…。



他に取られちゃってたかもしれない…。



結人くんとか…。



「小学生とか中学生のときとかは?」

「まあ…何回か…」



やっぱり!



危ない危ない。



俺より早く誰かと結ばれてたりなんかしたら今の俺たちはないと思うと怖いね…。



「俺以外見ちゃダメだよ?」

「当たり前ですっ! 風里先輩以上の人がいるわけないし…」

「良かった」

「先輩こそ、あたし以外見ないでください!」

「見るわけないじゃん~。こんなに可愛い彼女がいるのに」



今日も俺たちはラブラブです。



幸せ~。



家が近づいてきた。



「今日は市川さんは?」

「多分いますね…」

「どうする? 俺の家来る?」

「いいですか…?」



年末年始から市川さんを少し受け入れ始めた小糸ちゃんだったけど、誕生日以降また拒否感が強くなってしまった。



それでまた家にいづらくなっちゃって。



一進一退だね。



そう簡単に受け入れられるものじゃないよね…。



正直俺は家族仲が良い方だから、小糸ちゃんの気持ちは完全には理解できないのかもしれないけど、それでもなんとなく分かるよ。



だから小糸ちゃんのことを俺が支えていたい。
< 175 / 351 >

この作品をシェア

pagetop