好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
「えっ、待って、可愛すぎる、やばい」

「い、いらっしゃいませ…」



小糸ちゃんが恥ずかしそうにもじもじしてる。



いやいやいや!



え、かわいすぎ…ない?



えっ?



かわいい!!



俺は小糸ちゃんのあまりの可愛さに軽くパニック。



「え、なんでこんなに可愛いの?」

「な、なに言ってるんですか…」

「ねえねえ、どうして『おかえりなさいませご主人様』って言ってくれないの?」

「恥ずかしいから…」



聞きたいのに!



え、俺って変態?



でもちょっと可愛すぎて…。



そのフリフリの短いスカートとか、頭の上のカチューシャとか。



全部がかわいい。



誰にも見せたくないから今すぐ小糸ちゃんをしまい込みたい気持ちと、今ここでずっと見ていたい気持ちがぶつかり合ってる。



穂高はそんな俺に呆れ気味。



いやいや、普通にしてろって方が無理だって。



「おかえりなさいご主人様って言ってよ…」

「嫌です…」

「お願い、昨日一緒に女装の写真撮ってあげたじゃん。それに、俺以外には言うのに俺には言ってくれないの?」

「う…」



小糸ちゃんが詰まった顔をした。



それからもじもじと小さい声で「おかえりなさいませ…ご主人様…」と言った。



うわ~うわ~。



鼻血ってこういうときに出るんだと思う。



なんで出ないの!?



こんなに興奮してるのに…。



「と、とりあえず注文して席についてください…」

「分かったよ…」
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