好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
って、あれ…?



なんか今…好きって言われた?



俺はびっくりしてそのまま腕から手を離す。



「そう…」

「はい…」

「ありがとう…」

「どういたしまして…?」



それから小糸ちゃんは「じゃあ、あたしはこれで!」と言って公園から逃げるように走って行った。



残された俺はポカーン。



なんか好きって言われちゃったけど…。



やっぱ好きだったのか…。



さっきまでのモヤモヤが一転、戸惑いに変わる。



どうしよ…。



普通に嬉しくはあるけど…。



まあ今まで通り仲良くすればいいかな?



なんとも言えない不思議な気持ちを抱えて、俺は一人家に帰った。
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