好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
「ん、できた」

「ありがとうございます!」

「海入る?」

「入ります!」



レンタルした浮き輪を持って海に入った。



小糸ちゃんを浮き輪に乗せて俺はそれを引っ張る。



「海気持ちいいですね~」

「ね、季節ぴったりだね」



ぷかぷか浮いてるだけでも楽しい。



夏休みって感じ~。



「浮き輪楽しいですよ。先輩も乗りますか?」

「ん~? 俺は良いよ」



なんて言いつつ、小糸ちゃんが乗ってる浮き輪に俺も身を乗り出す。



小糸ちゃんに顔を近づけた。



小糸ちゃんがドギマギと顔をそむけた。



「な、なんですか…?」

「ん~? かわいいから。近くで見ようと思って」

「恥ずかしいです…」

「ほんとにかわいい…」



俺はそう言って一瞬小糸ちゃんにチュー。



海でイチャついてる人たち、周りの目とか気にならないのかなって思ってたけど、気持ちが分かったよ。



大海原の中にいて、周りの目なんて一切気にならない!



それよりこの可愛い存在ともっと近くにいたいって感じ。



でも小糸ちゃんは恥ずかしそうに俺の腕をパンチした。



そのパンチも可愛いけどねえ。



しばらくして海から上がって海の家で一緒にごはんを食べて。



砂浜で一緒に写真を撮ったり。



「お城作ろ!」

「いいですね!」

「ここを堀と水門にして~、ここが天守閣ね」

「本格的ですね…」
< 296 / 351 >

この作品をシェア

pagetop