好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
「じゃあ…チューしてください」

「ふふ、していいの?」

「してほしいの…」



先輩は微笑んでから、あたしの顔にゆっくりと近づけた。



そのまま、優しいキスがあたしに降りてきて。



ああ…。



先輩のことが、誰よりも好き。



この人を信じるほか、あたしはないんだって分かった。



これからは誰よりも先輩のことを信じよう。



先輩があたしに言ってくれた、『これからは全部言うから』という言葉。



あたし、先輩を信じる。



だって、先輩がそう言ったから。



誰よりも好きな先輩がそう言ったから。



泣きつかれたあたしは、風里先輩の膝の上で気が付いたら寝ていて。



頭を優しく撫でられる感覚が心地よい…。



「先輩…好き…」



そう言ったのは夢かうつつか。



でも、確かに「俺も好きだよ」と聞こえた。



遠い夢の中、あたしたちの絆がもっと深まったような気がした。
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