好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

嫉妬、嫉妬、キス

~風里~

夏休みが明け、今日は夏休み明け最初の登校日。



朝、小糸ちゃんといつもの公園で待ち合わせをしてる。



公園に行くと、小糸ちゃんはすでに来ていた。



「ごめんね、お待たせ」

「いえ! 先輩と一緒に行けるのが嬉しくて朝弱いのにめっちゃ早く来ちゃいました!」



笑顔でそう言う小糸ちゃんは今日もかわいい。



「行こっか」

「はい!」



小糸ちゃんと手をつないで2人で登校する。



「こうやって彼氏…と手を繋いで登校するなんて信じられないです」

「小糸ちゃんって付き合うの俺がはじめて?」

「はい…」



じゃあ大事にしないとね?



色々と…。



俺も性欲ない方じゃないけど…。



だけど、小糸ちゃんにとって、はじめての彼氏が俺というのがなんとも嬉しい。



本当に大事にしよう…。



「先輩は…今までどういう人と付き合ってたんですか?」

「俺? 知りたいの?」

「知りたいような知りたくないような…」

「うーん俺はね~、年上の人とばっかり付き合ってたかな」



年上の方が楽だと思ってたし。



中学生のときなんか高校生と付き合ってたもんな…。



いま思えばませた中学生だ…。



「じゃああたしってもしかして全然タイプじゃない感じですか…?」

「うーん…。タイプかと言われれば違うかもだけど…。だからこそもっと特別だよ」



俺がそう言うと、恥ずかしそうに黙ってうつむいた。



いちいち反応がかわいいな…。
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