雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
でも茉莉花はずっと私のことを友達だと思ってくれていた。だから連絡をくれた。
最初から変に身構える必要なんてなかった。素直に私も会いたいと伝えれば良かったんだ。
自分の大事な想いに気づいた途端、今まで悩んでいたのが嘘みたいにすぐに返信内容が思い浮かんだ。
そして勢いのまま、茉莉花に返信をした。

《茉莉花、ごめん。せっかく連絡をくれたのに、返事が返せなくて…。
久しぶり。元気にしてるよ。実は最近、結婚しました。
私も茉莉花に会いたい。私の方こそずっと連絡できなくてごめんね》

私が返信を返すと、すぐに茉莉花から返事が返ってきた。

《え?そうだったの?!いつ良い人と知り合ったの?色々詳しく聞きたいから、近々会わない?》

空白期間があったのが嘘みたいに、今までのように友達として接してもらえた。
ただそれだけで嬉しかった。ちゃんと私にも友達がいたのだと知ることができて…。
それから茉莉花と会う約束を交わし、無事に再会することができた。
これまであったことを嘘偽りなく茉莉花には話した。もちろん悠翔に許可を得て…。

「すごいね。まるで漫画みたいなことがリアルに起きるなんて…」

事実は小説より奇なりという言葉がある。まさに私の身に起きた出来事が、その言葉を的確に表している。

「本当にね。色々とびっくりだよ」

「でも良かったね。悠翔さんと両想いだってことが分かって、本物の夫婦になれて」

本当に良かった。お陰様で今、とても幸せだ。

「うん。本当に良かったよ…。今、とっても幸せです」

「そっか。それなら良かったよ。奈緒が元気そうで安心した」

茉莉花が優しく微笑んだ。茉莉花の表情を見て、茉莉花がずっと心配してくれていたのが伝わった。

「実は私もね、今、お付き合いしている人がいるんだ」

茉莉花もどうやら大切な人ができたみたいだ。

「そうなんだ。お付き合いしている人はどんな人なの?」

「同じ会社の先輩でね。仕事でお世話になったのを機に、そこからお付き合いすることになって。お付き合いを始めてもうすぐで一年なの」

茉莉花が輝いて見えた。きっと素敵な人とお付き合いしているんだなってことが伝わった。

「茉莉花の彼氏さん、とても素敵な人なんだね」

「うん。とっても素敵な人だよ。今度、奈緒にも紹介させてね」

「分かった。紹介してもらえるの、楽しみにしてるね」

「それで、奈緒の旦那さんはいつ紹介してもらえるの?」

すっかり忘れていた。茉莉花にお願いしたいことがあることを…。
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