雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
ここで会話が終了した。気まずい空気が流れ始めた。
そんなタイミングで、悠翔さんが口を開いた。
「お父さん、お母さん、今日はお二人に大事なお話がございます」
ついにこの時がきた…。今から伝えなくてはならないことを伝える。
「俺は観月 奈緒さんと結婚します。今日はお二人に結婚のお許しをもらいにきました」
悠翔さんのご両親は一体、どんな反応を示すのだろうか。
先程の感じだと私のことを受け入れてもらえているような気がするが、いざ結婚のお許しとなると違うかもしれない。
そんな不安が押し寄せてきた。どうか反対されませんように…。
「そうか。悠翔と奈緒さんが決めたことなら反対はせんよ。これからも二人で仲良くやりなさい」
お義父様はそう言った。お義父様の言葉に私は安堵した。
「もちろん。これからも仲良く二人でやっていきます」
悠翔さんはお義父様に面と向かってちゃんと答えた。私はその言葉が聞けて嬉しかった。
「悠翔、母さんも反対はしないけど、せめて奈緒さんとの馴れ初めぐらいは教えなさい」
両親に聞かれるかもしれないと思い、事前に打ち合わせをしておいた質問だ。
悠翔さんとの打ち合わせでは、“知人を返して知り合った”…ということになっている。
なので打ち合わせ通りに悠翔さんが答えるはず。
ドキドキしながら悠翔さんが答えるのを待った。
「知人を通して知り合ってそれで…。俺の方が彼女に一目惚れしたんだよ」
知人を通して…に関しては事前に打ち合わせした通りだ。
でも一目惚れに関しては事前に打ち合わせしていない。
これはご両親に向けた嘘だ。決して彼の本音ではない。
彼の言葉が嘘だと分かっていても彼の言葉にドキドキしてしまう。
「あら、そうなの?!悠翔からなのね。素敵なお嬢さんをお嫁さんにすることができてよかったわね」
お義母様の言葉に胸が痛んだ。私は本物のお嫁さんではないから。
「あぁ。自分でもそう思ってる」
嘘に嘘を重ねていくことへの罪深さを、私は理解していなかった。
今になって罪の重さを理解した。大切な人達へ嘘をつき続けるという罪の重さを…。
でももう引き返せない。一度ついた嘘は最後まで突き通すしかない。
それが私に与えられた役目だ。偽物でも悠翔さんの奥さんになったのだから。
「悠翔、奈緒さんを大事にしなさいよ」
お義母様の言葉が私の胸に突き刺さった。
そして悠翔さんはお義母様の言葉に対して、どう反応したらいいのか戸惑ったであろう。
それでも悠翔さんはお義母様の目をまっすぐに見て答えた。
「もちろん。奈緒を絶対に大事にします」
悠翔さんは偽物の嫁なのにも関わらず、私のことを大事にしてくれている。
でもどうして偽装結婚という関係なのに、ここまで優しくしてくれるのだろうか。
このままじゃ悠翔さんを好きになってしまいそうで怖かった。
「奈緒さん、悠翔のことをよろしくお願いします」
お義母様が頭を下げてきた。
私も慌てて頭を下げた。
「こちらこそ末永くよろしくお願いします…」
この結婚に永遠があるのかないのかは分からない。
でも本物ではないのに、末永く…なんて言葉を使う私は親不孝者だなと思った。
そんなタイミングで、悠翔さんが口を開いた。
「お父さん、お母さん、今日はお二人に大事なお話がございます」
ついにこの時がきた…。今から伝えなくてはならないことを伝える。
「俺は観月 奈緒さんと結婚します。今日はお二人に結婚のお許しをもらいにきました」
悠翔さんのご両親は一体、どんな反応を示すのだろうか。
先程の感じだと私のことを受け入れてもらえているような気がするが、いざ結婚のお許しとなると違うかもしれない。
そんな不安が押し寄せてきた。どうか反対されませんように…。
「そうか。悠翔と奈緒さんが決めたことなら反対はせんよ。これからも二人で仲良くやりなさい」
お義父様はそう言った。お義父様の言葉に私は安堵した。
「もちろん。これからも仲良く二人でやっていきます」
悠翔さんはお義父様に面と向かってちゃんと答えた。私はその言葉が聞けて嬉しかった。
「悠翔、母さんも反対はしないけど、せめて奈緒さんとの馴れ初めぐらいは教えなさい」
両親に聞かれるかもしれないと思い、事前に打ち合わせをしておいた質問だ。
悠翔さんとの打ち合わせでは、“知人を返して知り合った”…ということになっている。
なので打ち合わせ通りに悠翔さんが答えるはず。
ドキドキしながら悠翔さんが答えるのを待った。
「知人を通して知り合ってそれで…。俺の方が彼女に一目惚れしたんだよ」
知人を通して…に関しては事前に打ち合わせした通りだ。
でも一目惚れに関しては事前に打ち合わせしていない。
これはご両親に向けた嘘だ。決して彼の本音ではない。
彼の言葉が嘘だと分かっていても彼の言葉にドキドキしてしまう。
「あら、そうなの?!悠翔からなのね。素敵なお嬢さんをお嫁さんにすることができてよかったわね」
お義母様の言葉に胸が痛んだ。私は本物のお嫁さんではないから。
「あぁ。自分でもそう思ってる」
嘘に嘘を重ねていくことへの罪深さを、私は理解していなかった。
今になって罪の重さを理解した。大切な人達へ嘘をつき続けるという罪の重さを…。
でももう引き返せない。一度ついた嘘は最後まで突き通すしかない。
それが私に与えられた役目だ。偽物でも悠翔さんの奥さんになったのだから。
「悠翔、奈緒さんを大事にしなさいよ」
お義母様の言葉が私の胸に突き刺さった。
そして悠翔さんはお義母様の言葉に対して、どう反応したらいいのか戸惑ったであろう。
それでも悠翔さんはお義母様の目をまっすぐに見て答えた。
「もちろん。奈緒を絶対に大事にします」
悠翔さんは偽物の嫁なのにも関わらず、私のことを大事にしてくれている。
でもどうして偽装結婚という関係なのに、ここまで優しくしてくれるのだろうか。
このままじゃ悠翔さんを好きになってしまいそうで怖かった。
「奈緒さん、悠翔のことをよろしくお願いします」
お義母様が頭を下げてきた。
私も慌てて頭を下げた。
「こちらこそ末永くよろしくお願いします…」
この結婚に永遠があるのかないのかは分からない。
でも本物ではないのに、末永く…なんて言葉を使う私は親不孝者だなと思った。