雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
「悠翔さん、お待たせしました。お風呂ありがとうございました…」

ソファに座っている悠翔さんに声をかけた。お風呂から上がったことを伝えるために。

「おかえり。ゆっくり浸かれた?」

「はい。ゆっくり浸かれました」

「そっか。それならよかった。それじゃ俺も入ってくるね」

悠翔さんはソファから立ち上がり、お風呂場へと向かった。
私はソファに座り、悠翔さんの帰りを待つことにした。
とはいっても悠翔さんは男性なので、数分でお風呂から上がってきた。

「奈緒、お待たせ」

いつも悠翔さんは前髪を上げているが、お風呂上がりの悠翔さんは前髪を下ろしている。
そんな悠翔さんを見て、不覚にもときめいてしまった。

「おかえりなさい」

「ただいま。まだデリバリーが届いていないみたいだな」

悠翔さんはスマホを見ながらそう言った。
私が待っている間も玄関のチャイムが鳴ることはなかった。

「そうですね、まだ届いていないみたいですね」

気まずい空気が流れ始めた。どうしたらいいのか分からない。

「待ってる間にお酒でも飲む?」

悠翔さんがこの場の空気を変えるために、お酒を飲むことを提案してくれた。
私は悠翔さんの提案に乗ることにした。

「はい、飲みたいです」

「ビールと酎ハイだったらどっちがいい?」

冷蔵庫から何本か缶を取り出し、見せてくれた。
私は今飲みたいと思ったお酒を選ぶことにした。

「それじゃビールでお願いします」

「了解。俺もビールにしよ」

ビールを二缶持って、悠翔さんは戻ってきた。

「はい、どうぞ」

悠翔さんに缶を渡されたので、私は缶を受け取った。

「ありがとうございます。いただきます」

缶の蓋を開け、お互いに缶を近づける。

「「乾杯」」

お互いの缶を近づけて乾杯を交わした後、そのまま口元へと缶を運び、口の中にビールを流し込んだ。
口の中へ流し込んだ瞬間、ビールの旨味が良い感じに口の中へと広がり、滑らかな泡なので口当たりも良く、ぐびぐび飲んでしまう。
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