雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜


           *


目を覚ますと、翌朝を迎えていた。
そのままベッドから起き上がり、朝食の準備に取り掛かった。
朝は時間があまりないので忙しい。悠翔さんが家を早く出るので、悠翔さんに合わせて支度をしていく。
悠翔さんが起きてくる前に朝食の準備を済ませておく。すぐに悠翔さんに食べてもらえるように。
…とはいっても朝食はパンなので、トースターで焼くだけだ。
トースターでパンを焼いている間に、卵焼きを焼いていく。
朝食の準備をするのと同時にお弁当の準備も始める。
朝からてんてこまいな状況になんとか食らいつきながら、時間との勝負に頑張って間に合わせて準備を進めていく。

「奈緒、おはよう」

悠翔さんが目を覚まし、起きてきた。

「悠翔さん、おはようございます。もう朝食ができてるんですが、今すぐ食べますか?」

「今すぐ食べたいのでお願いします」

「了解です。準備するので少々お待ちください」

とはいってもほぼ準備ができた状態なので、あとは足りないものをお盆の上に乗せていく。

「お待たせ致しました、どうぞ召し上がってください」

悠翔さんに食べてもらうために、ダイニングテーブルまで運んだ。

「奈緒、ありがとう。いただきます…」

悠翔さんはどんなことでも私にお礼を伝えてくれる。
たったそれだけのことかもしれないが、私にとっては悠翔さんに感謝されることが嬉しかった。

「奈緒が焼いてくれた卵焼き、美味しい…」

悠翔さんが美味しそうに食べてくれるだけで、朝早くに起きて頑張って準備したかいがあった。

「そう言ってもらえて何よりです。お弁当にも卵焼きが入ってますのでお楽しみに」

「本当か?すげー楽しみ」

悠翔さんは卵焼きが好きなので、朝食とお弁当に作ると喜んでくれる。
そんな悠翔さんの表情を見るだけで嬉しくて。そんな悠翔さんを見るために、私は毎朝頑張って朝食を作っている。

「ごちそうさま。今日も美味しかった」

悠翔さんにゆっくり朝食を食べている時間はないので、ササッと食べてすぐに仕事に向かう。
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