【短】卒業〜飯田理子の場合〜
卒業式当日
キンと冷え切った空気が暖かな日差しにより幾分か寒さを和らげる。
晴れやかな青空の下、私達は無事に卒業を迎える。
色とりどりの晴れ着にスーツで、今までのことやこれからのことに花を咲かせる今日のような日は、どちらかといえば次はいつ会えるかわからない友達優先で、彼氏彼女は二の次だ。
しかし、それでは困るのだ。
私は意を決して彼を呼び出した。
「なに」
不機嫌さを微塵も隠そうとしないその態度。
言いたい事はわかってる、少し離れた場所で彼を見守るふりをしながら此方の様子を面白そうに伺っている友人達に、あまり私と一緒の姿を見られたくないんだろう。
大丈夫、必要最低限の言葉で終わらせてみせるから。
キンと冷え切った空気が暖かな日差しにより幾分か寒さを和らげる。
晴れやかな青空の下、私達は無事に卒業を迎える。
色とりどりの晴れ着にスーツで、今までのことやこれからのことに花を咲かせる今日のような日は、どちらかといえば次はいつ会えるかわからない友達優先で、彼氏彼女は二の次だ。
しかし、それでは困るのだ。
私は意を決して彼を呼び出した。
「なに」
不機嫌さを微塵も隠そうとしないその態度。
言いたい事はわかってる、少し離れた場所で彼を見守るふりをしながら此方の様子を面白そうに伺っている友人達に、あまり私と一緒の姿を見られたくないんだろう。
大丈夫、必要最低限の言葉で終わらせてみせるから。