栄華さまは尋常を望む
「ねぇ、あの子、またお嬢様ぶってる。」
「ああ、二組の華月(かづき)さんでしょ?ちょっと先生に好かれてるからってさ。」
「あの子の家、元華族らしいよ。有名な。だから、あんなお姫様みたいな言葉遣いしちゃってさ。」
「そのくせ、馴れ馴れしいよね。うちらとは世界が違いますって空気出しときながらさ。」
                           ❤︎
「この、課題、解ける人。」
先生が黒板をチョークで軽く叩きつつ、質問する。
誰も手を挙げず、しぃーんと静まり返る中、私は手を挙げた。
「では、華月さん。」
名を呼ばれて、前に立つ。スラスラと黒板にチョークを滑らせ、説明を終え、先生が私を褒め称える。
「みんな、華月さんを見習うように。」

「また、先生に褒められちゃってさ。偉そうだしさ。ふざけんなよ。」
そんな、私を揶揄する声が聞こえて。
思わず耳を塞ぎたくなる。
やめてやめて・・・違う違うの。そうじゃないの
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