獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める


「美味しい...っ!!」



その言葉一択ってぐらいほんとに美味しい。

人気といわれているだけあるなって思った。



実はすごく甘いものが大好きで、1個目をペロリ、2個目に突入して、あっという間に完食。


それを微笑んで見てた隼太くんが、急に私に近づく。



「口にクリームついてるよ」


「え!うそ...」



慌てて取ろうとするよりも早く、彼の唇が触れて、ついていたクリームを取った。


離れると、ペロッと唇を舐めてその仕草に色気がプンプンに出ていて、自分の顔が赤くなっているのがわかる。



「うわ、まじで甘いね。 これでじゅーぶんだ」


「...っ」


「はは、顔真っ赤。 ほーんとピュアでかわいいねお前」


「じ、自分でも顔赤いのわかってるから言わないで...!」




恥ずかしい...!よりも、隼太くんに触れられていることに、嬉しさが混み上がる。


ドキドキするけど、嫌ではなくて、むしろ心地いい...と思ってしまっている私は重症だと感じだ。



今は、ベルとして隣にいて男慣れしてない私を、からかっているけど...

いつかは春野七瀬を好きになって欲しい、ベルとしての任期が終わったとしてもそばにいたいと思っている。



この時の私は、南高の存在が頭になくてもう一波乱起きることを知らずに、幸せに浸っているのであった。


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