獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める
「あーやべ。口滑ったわ」
「へ?」
晴人くんは私の腕を引っ張ってエレベーターへ乗ったけど、私はその場で踏みとどまる。
今ここでついて行ったら良くない気が…
「おまえ見かけによらずすげぇ馬鹿力だな」
「晴人くんが変なこと言うから…!逃げないって言ったけどベルが確定してるなら話が変わってくるよ〜」
「わからずやの頑固な読書ばか。おまえのわがままは聞かねえって言ったよな?」
その瞬間、私の背と膝の裏をすくいあげるように抱えられて再び足が宙に浮く。
こ、これってお姫様抱っこじゃん…!
「顔ちか…」
「別にこれぐらい普通だろ、何意識してんだよ」
「は、晴人くんは他の子にもこーゆーことたくさんやってるかもしれないけど私ははじめてなの…」