獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める
鳳凰幹部
部屋に入ると晴人くんはすぐに私をおろして、すぐそばのソファに座ってあー疲れた〜って言ってる。
3人は、私の頭からつま先まで穴が空くんじゃないかと思うくらいに見定めた。
その中の1人は昨日ぶりの再会だ。
どうしてあんなやらかしたのに私をここにいれるのを許したのか不思議で仕方がない。
「まったく連れ戻すのにどんだけ時間かかってんの。輝くんが推した女を隼太くんが珍しく乗ったからどんな美女が来るかと思ったら…普通でもなくブス」
「はあ…」
やっとその3人のうちの1人が口を開く。
幹部の中で身長は1番低くて、見た目は栗色の猫っ毛で目が大きくて可愛らしい。
動物なら絶対犬系。
今の雰囲気はお世辞でも可愛らしいとは言い難く、不審者が敷地に入られて威嚇されてる気分ではやく帰りたい欲が増す。
「いや、こんなディスられてんのにそれだけ?」
「仰る通りだなと思って」
やっぱり歓迎されてない…。
ベルの件は断ってさっさと帰ろう。
「颯クンさ〜、ほんとは可愛いって思ってるくせにそうやってキツく当たるのやめなよ〜。なあちゃん可愛いじゃん」
「輝くんはそのだれかれ構わず、女になら可愛いって言うのやめたら?」
「あの…なあちゃん…?」