獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める


う、うわぁ…

相当あの旧校舎での生活にストレス感じてたんだ。

今日の夜報告するついでで颯くんをずっとあそこにいさせたら可哀想なことも言おう。



「で、なに話してたの?」


「七瀬、私よりも颯さまに聞いた方が詳しいよ」


「そ、そうだよね…あはは」



昨日の颯くんにそんなこと言ったら怒られるよと思いながら、乾いた笑いを返す。



「ああ、昨日紹介しようとしたら1回断られちゃったから知ってるのかと思ってた♡」



い、嫌味だ……
しかも、なにその語尾のハート…!(2回目)


なに今更聞いてんだよ(怒)的なものもハートに含まれていそうで、背筋が凍りつく。


だから、颯くんがいないところで聞こうとしてたのに。



「うちの大切なベルの頼みならいいよ」


「え、いいの?」


「俺のことはもうへいきだよね?輝くんの紹介からするよ。名前は、秋元輝といって簡単に言うと節操がない女好き」



私をなあちゃんと呼ぶ色気たっぷりの人。

女好き…と言われればそうなのかもしれない。
第一印象もチャラいと感じたからなあ、


それと同時に、常ににんまり笑う彼は隼太くん並につかめないんだよね。



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