獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める


太陽の光が眩しくて目を開けると、視界に入るはずのないものが入る。



「ひっ…!?」




晴れて天気がいいはずなのに、この状況は私の中では嵐だ。



この状況…とは、彼の腕を枕にしてもう片腕は私の背に回っていて完全に抱き枕となっている。


私はどうやらやらかしてしまったよう。


隼太くんを寝かしつけるはずが、先に自分が意識を飛ばしたポンコツです。




もう、ほんとになにやってるんだろ…。
これじゃあ颯くんにポンコツと呼ばれるわけだ。



朝から自分の情けない悲鳴で始まる。



と、とりあえず何事もなかったように起きよう!





……駄目だ、寝てるのに力強くホールドされてて抜け出せない。



はやくここを出て自分の部屋へ戻らないと、他の幹部の人達が幹部室へ集まって言い逃れできなくなっちゃうのに…!




起こすしか方法はないけど、昨日の朝のことが頭によぎってかああっと顔の温度が上昇するのがわかる。


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