獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める
「隼太くん寝起き悪すぎだよ~…」
「昨日誰かさん俺を寝かせるはずだったのに、寝ちゃったからその寝顔見てたら寝不足」
「え!?そんな見ないでよ恥ずかしいから」
「はは、獣の前で無防備に寝るお前が悪い。こんなんで照れちゃってかわいーね」
……っ。
実は隼太くんを起こしたら、昨日と同様にキスの雨が降ってきてそれに応えていたばかり。
体温(特に顔)が上昇していて、手でパタパタ仰いでいる最中、また彼は甘い言葉を放つ。
「隼太くん意地悪」
「ごめんって、ほら拗ねないで?学校遅刻しちゃうから起きよう」
そう言って私の手を引いて、幹部室へ向かう。
…向かう。
私は隼太くんの手を振りほどいて、走り出す。
なぜかって、私の顔はまだ赤くて隼太くんと手を繋いでた。+晴人くんに同じベッドへ入ってるの見られてる。
くせ者揃いの幹部が見逃すはずがない。
隼太くんに嵌められた。