獣と呼ばれる冷酷総長はベルに真実の愛を求める


黒金会は、ここ黒金区を牛耳って支配しようとしているらしい。



そんな組織が隼太くんをかつての仲間って言ってたよね?




「あれ?その子に何も言ってないんだ。 まあ、そうだよね。言ったら恐れ嫌われるもんね昔のように」



「…それ以上無駄口叩いたら、本気で黙らせる」



「この人数相手に一人で勝てると思ってるの?」


「鳳凰を舐めるな」




隼太くんの口調が変わった。

見れば、さっきの穏やかな表情は消えて初めて会った時のような冷たい瞳。


ここは逃げて助けを求めるのがいいけど、50人以上に囲まれた私たちはそれが不可能で…。



戦うにしても、足を引っ張っている私を庇いながらでは明らかに不利である。



何とかこの状況を変えなくては、と思っているうちに敵は待ってくれず襲いかかってきた。



「七瀬、俺から絶対離れないで」


「危険だよ!どうにか隙を作って逃げよう」


「こいつらは俺の獲物。1人残らずここで終わらせる」




だめだ…。私を見てない。

一人で不利な状況なのに、拳を一度も食らわずに相手を倒していく。



青鷺火の人たちも加担して、色んな人の殺気が感じる。

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