救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
「まあ。とんでもないわ。ダミアンはルーファスの代理で来てくれたとは言え、アシエード王国を救ってくれる存在なのよ。そのような雑な扱いをすれば、私が陛下から怒られてしまいます」

「その……サブリナさんが……怒られてしまうんですか?」

 サブリナは国王陛下より、ダミアンの世話を任されているにも関わらず、彼を招かれざる客人のようにソファに寝かせるなど許されないと思って居た。

(そもそも、こちらの館は買い取った段階で、まだ未使用だったから、客室の十分な準備も調っていなかったのよね)

 使用する前にサブリナの父に買い取られた訳だが、ダミアンの部屋は今、粗相のないように急ぎで用意させているのだ。

 しかし、二、三日は掛かってしまうことだろう。

「ええ。そうです。だから、ダミアンには今夜は、この部屋で私と一緒に眠って欲しいの。良いわね?」

「はい……」

 顔を赤らめるダミアンは、サブリナの言葉に頷いた。

「それでは、ダミアン。先に浴室に行っていてくれないかしら」

「わかりました」

 サブリナの指示に彼は素直に頷き、先に部屋に隣接された浴室へと向かった。

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