救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
(さあ……私も髪を解いたら、浴室へ行きましょう……)

 ダミアンは貴族が使うような浴室に慣れているとは思えず、サブリナは彼と共に浴室に入る事にした。

「え! サ! サブリナさん!?」

 先に浴槽へと入っていたダミアンは驚いて動きが固まって居た。サブリナが身体に撒いていた布を取り払うと、視線を落として恥ずかしそうにしていた。

(……どうしたのかしら。まだ、子どもなのに)

 サブリナはそんな彼の反応を不思議に思ったものの、ダミアンはまだ幼く、いやらしい意味で自分を見ることはないだろうと考えた。

 隠すことなく堂々と身体をさらけ出して、浴室へと入ればダミアンは固まったように動かなかった。

「どうかしら。浴室の使い方はわかる?」

 貴族と平民の生活習慣は違う。幼い魔法使いダミアンがこれまでにどんな生活をしていたのかはわからないが、サブリナのような生活をしていなかったことは確かだった。

 髪も身体も特別に調合されたものがあるし、その後に身体に塗る香油も特殊なものだ。使い方を誤れば髪が乾いてもべたついてしまい、逆効果になってしまうものもある。

「はい。大丈夫です……」

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