救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
(いいえ……そうよ。大魔法使いルーファスにしてみれば、魔界の門を閉じることなど簡単な事だもの。けれど、全部。全部……あの何もかもが、嘘だったと言うこと? 私を助けようと思って、その場は嘘をついた……? 確かに、あの時はああ言えば収まるだろうと思って、私も彼の言葉に乗っていたけれど!)

 悩まされた恨みを感じ軽く睨めば、ルーファスは悪気などない様子で軽く肩を竦めた。

「あの時……サブリナだって、僕に嘘をついていたのだから、このことだって、お互い様だろう?」

 ルーファスは特に気にすることでもないとさらりとそう言って、軽い足取りで巨木の幹に造られている小屋へと向かった。不思議な造りの家で、幹を取り巻くように造られていた。

 これも彼の魔法を使って、造られているのだろう。そもそも、魔法使いでもない常人がここまでこの量の木材をここへと運べる訳もない。

(こんな高所に家を作るなんて、普通の人には必要もないことよね……これは、魔法使いだから出来る道楽のようなものだもの……彼は瞬時に移動出来て、位置が高くとも飛行することが出来るから、ここに住んだって大丈夫なんだわ)

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