救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
02 お願い
彼女を取り囲んでいた紳士たちも予期せぬ出来事に驚き、口々に『あれは誰だ』と言い合っていた。
サブリナとは違い社交界には慣れているはずの彼らがそう言っているならば、いきなり現れたこの男性はアシエード王国の貴族ではないのだろう。
彼は先ほど慌てて走って行った彼女と同じように黒いローブを着ていて、サブリナはまるで二人は魔法使いのようだと思った。
しかし、彼らは王城の中に居る。
そして、彼の堂々とした佇まいを見れば、王に仕える使用人にも思えず、任された仕事だったり何らかの事情があるから居るのだろう。
(これは、一体どういうことかしら? 彼らに囲まれて困っていた私を、助けてくれた……ように思えるけれど?)
社交に慣れないサブリナは誰が見ても明らかに、紳士たちに囲まれて、どうして良いものかと困り果てていた。
だから、彼は見知らぬ男性は知り合いを装って、逃がしてくれようとしてくれているのかもしれない。
「あ、あの……待っていました。その……」
サブリナはとにかく、ここは名前も知らない男性の話に合わせて切り抜けた方が得策だろうと思い、背の高い彼の顔を不意に見た。
(まあ……誰なのかしら)
見れば見るほどに整った顔を持つ魅力的な男性で、知らず胸が高鳴るのを感じた。
サブリナとは違い社交界には慣れているはずの彼らがそう言っているならば、いきなり現れたこの男性はアシエード王国の貴族ではないのだろう。
彼は先ほど慌てて走って行った彼女と同じように黒いローブを着ていて、サブリナはまるで二人は魔法使いのようだと思った。
しかし、彼らは王城の中に居る。
そして、彼の堂々とした佇まいを見れば、王に仕える使用人にも思えず、任された仕事だったり何らかの事情があるから居るのだろう。
(これは、一体どういうことかしら? 彼らに囲まれて困っていた私を、助けてくれた……ように思えるけれど?)
社交に慣れないサブリナは誰が見ても明らかに、紳士たちに囲まれて、どうして良いものかと困り果てていた。
だから、彼は見知らぬ男性は知り合いを装って、逃がしてくれようとしてくれているのかもしれない。
「あ、あの……待っていました。その……」
サブリナはとにかく、ここは名前も知らない男性の話に合わせて切り抜けた方が得策だろうと思い、背の高い彼の顔を不意に見た。
(まあ……誰なのかしら)
見れば見るほどに整った顔を持つ魅力的な男性で、知らず胸が高鳴るのを感じた。