救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
「魔界の門の封印が、解かれた時だよ! 王家の森の中に大きな魔力を感じた後に、封印が解かれたからさ……まあ、今この邸に住んでいる奴とは違う奴だよ」

「……ルーファスとは違う、大魔法使いが居たってことでしょう?」

(お父様もルーファスも、何故封印が解けたかは、わからないって言っていた。ルーファスとは違う、大魔法使い……その人が魔界の封印を解いてしまったということ?)

 サブリナの質問にパックは頷き、ようやく満腹になったのか、お腹をさすって言った。

「そういう事だね。僕らはか弱い小妖精だから、そういう危険には敏感なんだ。すぐに違う大魔法使いが封印を掛けに来たから、それならば大丈夫だろうとここにとどまる事にした。まあ、完全に掛け直すまでに魔物が少し出没するだろうが、住み慣れた場所が一番だからね」

「……早く、封印が出来ると良いんだけど……」

 サブリナはそう思った。パックたち王家の森に棲む生き物たちだって、安心して生活出来るだろうし、アシエード王国に住む国民だってそうだ。

 すべて、ルーファスの手に掛かっている。

 その時、明るい光が夜空を駆け上がり、美しい花火が咲いた。

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