パフとゆる生活

その後 ことは編

いちごと別れてからの話。
 ――――
 もうすぐ2児の母になることはも、パフ研究員として働いていた。
 そんな今でも、いちごのことを思い出したりする。
 もう、いちごとは会えないのだろうか。
 研究員仲間であり、昔からの友だちのもかは、最近娘がなんとピーチエンジェルを連れてきたという話を聞いた。
 ならうちの子も…
 と思ったけど、まあ違った。
 でもキラリン型のパフで、どこかいちごに似ていた。(黄色だけど)
 名前はレモン。元気のいいパフで、子どものようにかわいがっている。

 今お腹には、赤ちゃんがいる。
 あと1ヶ月くらいで産まれる予定だ。


 ――
 今日もレモンの世話をしていると、突然レモンがしゃべりだした。
「友だち元気かなあ〜」
「友だち?」
 ことはが聞くと、レモンが答えた。
「うん。いちごっていうんだけどねえ。」
「えっ!!?」
 思わずこたはは大声を出した。レモンがびっくりしていた。
「知ってるの?」
「うん。わたしが子どもの頃相棒で…」
「ええっ!?」
 今度はレモンが大声を出した。
「アナタのことだったんだあ。よくことはのことしゃべってたよ。」
 ことはは嬉しさと感動でどうにかなりそうだった。
 そして、いちごに心の底から会いたいと思った。
「ごめん、レモン。ちょっと出かけてくる!」
 ことははそう言うと、家を飛び出した。


 ――◇――
 ことはは久しぶりに楽園へ来た。
 すると…
 ピンク色でキラリン型のパフが寄ってくるのが見えた。
「いちご…いちごなのね!」
 いちごがことはのところまで到達すると、いちごはことはに飛びついた。
 ことははいちごをぎゅっと抱きしめた。
 ことはの目から涙が溢れてくる。
「会いたかったよ…いちご!」
「わたしも…」
 低い声が返ってきた。
 この声を聞いたのは何年ぶりだろうか。
 ことはの頭の中で繰り返し響いた。
 いちごを持って行きたかったけど、いちごが
「いい。わたしはここにいる…」
 と言ったので諦めた。
「あと、わたしの友だちをよろしく。」
 ことははうん、と返事して、しぶしぶいちごの元を離れた。

 帰ってきて、ことははレモンに伝えた。
「会えたよ。レモンのことよろしくだって。」
 元気だったからなのか、そう言ってもらえてなのか、レモンは
「やったあ。」
 と言った。
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