パフとゆる生活

お散歩

もかとピーチエンジェルは、散歩に行くことにした。
 歩いていると、パフがしゃべりだした。
「パフパフ!」
 もかはピーチエンジェルを撫でてやりながら、言った。
「そんなに嬉しいの?」
 ピーチエンジェルが返事の代わりにペコリとした。
 こんなかわいいお辞儀があったのか…!
 とまたもやもかはメロメロになっていた。

 すこし生い茂る緑を進んで行くと、昨日来た楽園に着いた。

 その先に行くと、キレイな小川が流れていた。
 もかはちょっと水をすくうと、飲んでみた。
「うーん、おいしい!ピーチエンジェルも飲む?」
 ピーチエンジェルがこくっとうなずいた。
 ほんのすこし取ると、ピーチエンジェルに飲ませてあげた。
「パフッ!」
 嬉しそうにピーチエンジェルが飲んだ。
 もかはその様子を微笑んで見ていた。
 太陽の優しい光に照らされ、2人に暖かい空気があった。

 そこを離れ、また先に進むと…
 今度は木がたくさんの森だった。
 時々、小鳥のさえずりが聞こえる。
 もかは耳をすませた。
「ピーチエンジェルも聞いた?」
 と聞くと、こくっとお辞儀した。
 森を進んでいると、色んな動物を見た。
 リスに鹿、小鳥…
 奥には、澄んだ湖があり、美しく輝いていた。
 吸い寄せられるように、もかは近づいた。

 近くへ行ってみると、ピーチエンジェルが喜んでいた。
 手から降ろしてあげると、もちもちの体をよちよちさせて、湖の近くに寄った。
 もかは微笑ましくて、にやにやしながら見ていた。

 でもハッとした。パフって、水平気なのかな?
 慌てて行こうとしていたピーチエンジェルを止めた。
「ダメ。水は危険だから。」
 ピーチエンジェルは「パあふ!」といういい返事をした。

 湖の周りを探索した。
 こんなところがあったのかと、もかは感嘆した。
 今度からここがお気に入りの場所かも。
 でも…
 もうお散歩から帰る時間。
 ピーチエンジェルを手に乗せて、もかは来た道を戻って行った。

 ――◇――
 家に帰ると、もう1人のお母さん、もものさんがいた。
「ただいまあ。」
 もかとピーチエンジェルが帰って来たにを見ると、にかっと笑っていった。
「おかえり!相棒のパフ見つけたんだね!かわいいじゃん。」
 もかはえへへ、と笑って、ピーチエンジェルを見た。
 ピーチエンジェルは嬉しそうな、恥ずかしそうな顔をしていた。
 なんだその顔!!かわいさが倍だ!!
 ともかは思った。けど声には出さなかった。
 昨日もものさんは仕事に行っていて、今日はももさんが行く日なのだ。
 交代制で、2人はパフ研究科。なのでこの天使に詳しいのだ。
 もかも将来はパフ研究科になりたいと思っている。
「さあ、おなか空いたでしょう。」
 もものさんが言った。
 ピーチエンジェルともかはうなずいた。
「こっちでお昼にしましょう。」

 リビングに行くと、甘〜いいい香りがしてきた。
 あっともかは思った。
 この匂いはピーチパイだ!!
 予想通り、お皿にはピーチパイが乗っていた。
 パフサイズのピーチパイも用意されていた。
 おなかが空いていたので、バクバク食べてしまった。
 パフの食べている姿を見ると、そりゃあかわいすぎた。
 
 
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