リアル・アクション・アプリ
確かに、SNSの投稿を見る限りでは無理やりダウンロードさせられた感じがする。

更に投稿を読んでみると《通知が北から写真撮らなきゃ。じゃなきゃまた殴られる》《今日は授業中に通知が来た。本当に迷惑。でもやらなきゃ、今度はなにをされるかわからない》

五十嵐花子の書き込みからは悲痛な悲鳴が聞こえてくるようだった。
「もしかしてイジメとか? それで無理やりアプリをやらされて、できなかったら殴られたりしてたのかな?」

自分の憶測だけれど、そうじゃなきゃこんな痛々しい投稿はしないはずだ。

「五十嵐花子は歩きスマホをしていて事故死したんだよな? それってもしかして、本物の【R‐リアル】から通知が来て焦っていたからとかじゃないか?」

昇の言葉に私は同意した。
きっとそうだ。
五十嵐花子は今の私たちと同じくらいアプリの通知に怯えて、怖がっていたんだ。

「でもどうして、本物の【R‐リアル】の被害者が偽物の【R‐リアル】画面に出てきたのか……」

そこまで言ったとき、4人全員のスマホが一斉に震えた。
知里がビクリと体を跳ねさせて青ざめる。
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