リアル・アクション・アプリ
それを見て一番イヤそうな顔をしているのは、やっぱり美穂だ。
「大丈夫だよ美穂。一周って書いてあるだけで走れとは書かれていないから」

通知内容をしっかりと確認してから声をかけると、少し安心したように頷いた。
「それにしてもこれから給食だっていうのに運動させるのかよ」

昇は余計にお腹が空いてしまうことを懸念しているみたいだ。
今日の給食は量が足りないかもしれない。

「だけど運動するなら食事前の方がいいよ。食後は気持ち悪くなっちゃうかもしれないから」
「私も、知里の意見に賛成」

右手を上げて言うと昇と美穂も頷いてくれた。
気持ち悪くなくよりも、お腹ペコペコになる方がまだマシだ。

それからグランドへ向かっていると、途中で中条先輩にバッタリ出会ってしまった。
当然先輩にも通知がきていていやいやながら給食を後回しにしてきたみたいだ。

美穂は目を輝かせて「中条先輩が走る姿見てみたいです!」なんて言ってる。
これじゃ中条先輩は走らざるを得なくなるだろう。

そう思ってグラウンドへ出たとき、同じタイミングで教師用の昇降口から先生が出てくるのが見えた。

美術を教えている菅原先生だ。
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