リアル・アクション・アプリ
☆☆☆

翌日【R‐リアル】からの通知があったのは4時間目の授業を受けている最中だった。
突然スカートの中のスマホが震えて冷や汗が出た。

それは隣の知里も同じで、私と同じタイミングでビクリと体を震わせていた。
それをみて通知が【R-アプリ】からであると気がついたくらいだ。

だけど今は数学の授業中で、この前提出したプリントの説明が続いている。
問題を解くのにかなり時間がかかってしまったから、説明はちゃんと聞きたかった。

そのとき、知里がゆっくりとスカートのポケットに手を入れるのが見えた。
先生は黒板の方を向いていて気がついていない。

そのすきにポケットから取り出して画面を確認している。
「瞳」

と小声で呼ばれて視線を向けると、知里がスマホ画面を私にも見えるようにこちらへ向けてくれていた。
【30分以内に誰かをおんぶする動画を投稿してください】

おんぶ!?
思わず声に出そうになって慌てて手で口を塞ぐ。
黒板の上にかけられている時計を確認すると、授業終了まであと15分くらいだ。

時間は間に合いそうだ。
だけど誰かをおんぶしなきゃいけないのは想定外。

昇や中条先輩、それに菅原先生なら力があるけれど、女子たちにはちょっと難しいミッションだ。
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