リアル・アクション・アプリ
☆☆☆

平日の昼前のファミレスはお客さんが少なくてすぐに４人席に座ることができた。
私の隣に知里、私の向かい側に昇が座る。

「洋太さんはどんな人なの？」
「黒い帽子をかぶって来るって」

昇が知里からの質問に答えたとき、大きな窓の向こうに黒い帽子をかぶった２０歳くらいの男性が歩いているのが見えた。

その男性は吸い込まれるようにファミレスに入ってくる。
「あれかも」

背筋を伸ばして入り口の方へ視線を向けていると、男性がこちらに気がついて右手を上げてきた。

男性には中学生だと伝えてあるから、見た目ですぐにわかってみたいだ。
「君たちが僕に連絡をくれた子たち？」
「はい。俺は昇。こっちが瞳と知里です」

昇が立ち上がって紹介するので、私と知里も立ち上がり、洋太さんに頭を下げた。
「突然DMが来るからビックリしたよ」
苦笑いを浮かべながら洋太さんは昇の隣に座った。

こうして見るとやっぱり大学生の男の人は大きいなと改めて感じる。
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