恋しちゃってもいいですか?
「結愛ー!」
誰かが叫ぶ声が聞こえた。見ると伊織が自転車に乗りながらこちらに向かってきている。
「おはよう!珍しく1人なんや。香穂はどうしたわ?」
「あ,おはよう…。私今日寝坊しちゃって香穂に先行ってもらったんよ。」
伊織にこんな話するとか恥ずかしい。
「一緒!俺も寝坊した。珍しく洸が早起きやってさ,今日待ち合わせ時刻に遅刻して置いて行かれたわ。」
そう言ってニカっと笑う。確か2人はいつも遅刻ギリギリ。寝坊が日常茶飯事の洸が早起きねぇ。伊織も寝癖が残ってる。おそらくアイロンする時間すらなかったんやろうな。

ギリギリ学校には間に合ったけどほぼチャイムと同時。私としたことがぁぁ。
「結愛大丈夫やった?ガチめに遅刻するかと思った。」
「香穂今日ほんまにごめん〜。朝寝坊するし希愛ちゃんには怒られるし。今日もしかしたらついてない日かも。」
「そんな日もあるって。」
「そうそう!人間いつも完璧じゃないからね!」
「愛莉なんて寝坊日常茶飯事やから気にせんくていいんちゃう?」
香穂,美奈,愛莉に慰められてちょっと気持ちが落ち着いた。
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