妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
「あの、アドルグ様……」
「安心しろ。お前を詰めたという二人を俺は許しはしない」
「え? あの……」

 アドルグ様は、私の肩に手を置いてきた。
 その動作からはなんというか、彼の優しさのようなものが伝わってくる。
 それに困惑して、私は思わずロヴェリオ殿下の方を見た。彼は苦笑いを浮かべている。ただ、私はまだいまいち状況が飲み込めていない。

「その二人はヴェルード公爵家を侮辱した。それは許されることではない」
「あ、それは……そうなのですか?」

 アドルグ様の言葉に、私はほんの少しだけ納得することができた。
 妾の子であろうとなかろうと、関係はないということかもしれない。彼女達がヴェルード公爵家の血を引く者を侮辱した。アドルグ様は、それを重要視しているのかもしれない。
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