妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
「……お二人が何を話しているのかは知りませんが、そろそろこちらに意識を向けてもらいたいものですね」
「あ、すみません、ウェリダンお兄様」
「ちょっと、こっちはこっちで作戦会議を……」

 私達が小声で話していると、ウェリダンお兄様が話しかけてきた。
 いつも通りに笑みを浮かべているが、その表情は少々寂しそうにも見える。
 そういえば、イフェネアお姉様も寂しがり屋だった。そういう所はやはり、兄弟で似るものなのだろうか。でもそれなら、わざわざ部屋を分けなくても良かったというのに。

「ああ、僕達を止めようとか、そういう作戦会議ですかね……エフェリアとオルディアと、四人でこそこそとやっていたみたいですから」
「え?」
「なっ、どうしてそれを……」
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