あなたは彼氏…
彼女だった。
「…彼女?」
『あ、うん』
「そっか…じゃまた明日」
『おぅ。バイバイ』
出来る限り平静を装って、それだけ言うのが精一杯だった。
背を向けて歩きだす。
背後から聞こえる二人の会話。
『まーくんと随分親しそうだった……だぁれ?』
『ん?何、心配してんの?ただのクラスメートだよ』
『そっかぁ、良かった♪』
胸が苦しい。頬を涙が伝う………
ただのクラスメート?そうだけど……そうじゃない。
君の隣に私も居たかったもん。
うちに帰ってから、一晩中泣いた。
ご飯も食べずに泣いて泣いて……
辛かった。
幸せそうな二人を見るの、とても辛かった。
私の方がずっと前から君の事見てたのに………。
沢山泣きながら、そんな事も思ったけど。
涙が枯れる位、沢山泣いたら……
忘れられるかな。
どのくらいかかるかわからないけど…私もまた新しい恋できるかしら。
明日はいつもみたいに笑って、君に
「おはよ」
って言えるかな。
【END】

